では、実行委員会で報告した重要案件を2件ご紹介しましょう。
①3月11日(土)第2部、待望の指揮者が決まりました。
高橋隆元さん、です。
各地のアマオケや合唱の指揮や指導でご活躍。現在は三市管弦楽団音楽監督。
2011年には、ご自身やご夫妻で被災地へ行かれ、支援物資配布のボランティアもされるなど、「復興支援」への想いも共有できる方。真面目、柔和な指導が楽しみです。
最近では、6月5日ティアラこうとうで、アマオケ指揮。でも、その前の演奏会では、「和光市民合唱団」などの合唱メンバーも何人か参加したシューベルトのミサ曲の指揮。同合唱団常任指揮久保田さんの奥さんが、観客のブログ、付けました。
《高橋隆元さんプロフィール》
15歳頃より独学でピアノ及び音楽理論・作曲などを学ぶ。
国立音楽大学ピアノ調律科に入学、在学中より指揮活動を始める。卒業後は調律の仕事の傍ら指揮活動を続けていたが、31歳の頃より本格的に指揮の勉強を始める。
指揮をクルト・レーデル、高階正光、湯浅勇治(年齢順)の各氏に師事。東京指揮研究会会員。
1999年、日独楽友協会主催の指揮者講習会において優秀賞受賞、同年ウィーンで行われた「指揮マスターコース」に招待され参加。ディプロム獲得。
2000年3月30日に三鷹市芸術文化センターで行なわれたドイツ連邦共和国大使館後援のシンフォニッシェ・アカデミー・トーキョー『ベートーヴェン交響曲連続演奏会』で交響曲第2番、第4番、その他を演奏し、好評を博す。
同年8月、ハンガリーのブダペストでおこなわれた クルト・レーデル国際指揮者コンクールに於いて第3位受賞。受賞者記念コンサートにおいてプロコフィエフの古典交響曲を指揮した。
9月にはハンガリーのブダフォークホールでの演奏会に客演、ドホナーニ交響楽団を指揮し好評を得る。
クルト・レーデル氏からの要望により、氏の著書である「指揮のテクニック」(音楽之友社)のフォトモデルに選ばれる。
1998-2007年まで9年間にわたり、ピリオド奏法を取り入れている武蔵野室内アンサンブルの常任指揮者をつとめる。在任中の第10回記念定期演奏会ではきららホールにおいてモーツァルトのピアノ協奏曲20番K.466を弾き振りし好評を博した。
他にも20余団体において指揮・トレーナーを、またオペラの分野では2010年3月より東京シティオペラ協会のアシスタントを開始 6月公演ではプッチーニ「ラ・ボエーム」のアシスタントを務めるなど、近年少しずつ活動の範囲を広げている。
2009年1月より聖光学院管弦楽団音楽監督。
2010年6月より三鷹市管弦楽団音楽監督。
②本年3月コンサートの「著作権免除」がジャスラックより連絡がありました。
詳細は省きますが、ジャスラックには、「3・11特例制度」があり、第1に出演者へ報酬支払のないこと、第2に収益・募金を一部運営費を除き、全額公的な機関へ寄付し、その活用内容が3・11支援に資することを条件に、プログラムなどの資料のほか、収支報告書や膨大な領収書コピーなどを添付して申請していましたが、このたび、ジャスラック事務局よりいくつかの質問があり、回答した結果、「特例扱い」が認められました。
昨年、作曲家遺族の権利者から「無償承諾」頂き、ジャスラックへご本人から通知頂いたにもかかわらず、生前の作曲家との契約変更は認めない、と拒否されたり、誰も知っている童謡11曲メドレーの編曲を1曲分でなく11曲分請求されたり、と「散々」だったこともあり、昨年にこの特例を教えてくれていれば、と残念に思う反面、その煩わしい交渉や馬鹿にならない著作権料支払いコストが不要、の有難さとともに、古典曲だけでなく、近代、現代曲を演奏する可能性の多い合唱曲に、著作権を気にせず、2021年の毎年の選曲できることが、今回の決定で一番喜ばしいことです。
ただ、いつも心苦しいのは、チャリティ、といえども、指揮者、ソリスト、ステマネ、写真家などプロの方々への応分の処遇が出来ないことです。もちろん、私たち実行委員は、交通費も全て自己負担の完全ノーギャラで、イベントやコンサート出演の一般参加者やボランティアスタッフも同様ですが、基本的にはほかの収入があってのこと。
プロの方は本業なのです。
ただ、プロの方も様々で、すでに大学教授など安定した収入のある方からまだまだお金のかかる子育てや住宅家賃などの負担が大きい若手までおられます。その中で、「仕事は公人。チャリティは私人、なので、チャリティは無償が当然」と言われ、ホッとしたことも、逆に高額の音大学費のローンが残っている実情を知っていて、後ろめたさに頭を下げたことも。今回も指揮者、合唱指導者、第9ソリスト、ステマネなど大勢の参加を頂きます。この場で、ありがとうのお礼とごめんなさいのお詫びを申し上げます。